略奪愛に揺れるあなたへ
好きになった人に、すでにパートナーがいた──。
その事実を知ったとき、あなたの心はどれほど揺れ動いたでしょうか。
それでもなお、「この人しかいない」と思う気持ちが消えず、苦しさを抱えたまま毎日を過ごしている方も少なくありません。
略奪愛という言葉には、どこか罪悪感や背徳感を含む響きがあります。
けれど、感情は理屈では止められないもの。
そして、恋のかたちに“正解”があるわけでもありません。
では、そんな複雑な恋において、タロットカードは何を教えてくれるのでしょうか?
ここでは、略奪愛という選択の先にある“本当の幸せ”を、タロットを通じて丁寧に見つめる方法をご紹介します。
略奪愛で苦しいのは「悪いことをしているから」だけじゃない
略奪愛に悩む方の多くが抱えるのは、以下のような感情です。
-
彼(彼女)は本当に私を選んでくれるのか
-
彼のパートナーを傷つけてまで一緒になる意味があるのか
-
いつまでも待つだけの自分は、どうなってしまうのか
-
この気持ちは“愛”なのか、それとも執着なのか
このような問いに、明確な答えを見つけるのは簡単ではありません。
けれど、そんなときこそ、タロットカードを通して「今の自分の本音」「この関係性の本質」「未来に起きやすい流れ」に光を当てることで、曇った心が少しずつ整理されていきます。
セルフタロットで「本当の気持ち」と向き合う方法
略奪愛におけるセルフタロットでは、以下のようなスプレッド(展開方法)を使うことで、自分の気持ちや相手との関係を多角的に見つめることができます。
● 3枚引き:略奪愛リーディング
-
今のあなたの本音
-
相手の気持ちの現在地
-
この関係を進めたときに訪れる可能性のある未来
この3枚によって、今の状況を整理しながら、冷静な視点を取り戻す助けになります。
たとえば、1枚目に「カップの7」が出た場合、自分の中に迷いや幻想があることを示しているかもしれません。
相手との未来を純粋な愛として信じているのか、それとも「誰かのものを奪って手に入れたい」という欲のようなものが混じっていないか。
カードは、あなたの心の奥にある“まだ言葉にならない気持ち”を教えてくれます。
よく出るカードとその意味(略奪愛リーディングの視点で)
・恋人(VI)
選択を迫られる恋。あなたや相手が「どちらを選ぶか」という分岐点に立っている可能性があります。
・審判(XX)
過去に別れた人との復縁や、因縁の清算。今の関係が「再出発」に値するものかを問いかけるカードです。
・悪魔(XV)
執着・依存・誘惑。この恋が「自由を奪っている関係」になっていないか、自分に問い直す必要があることを示します。
・星(XVII)
希望・未来の可能性。現在は困難でも、信じる力と浄化があれば希望の光は見えてくるというメッセージです。
略奪愛の成就=幸せ、とは限らない
カードはときに厳しく、けれど誠実に真実を映し出してくれます。
たとえば、「ソードの10」や「塔(XVI)」が出たときには、この関係が大きな痛みや喪失を伴う未来へと進んでいる可能性も考えられます。
ただ、これは“ダメ”という意味ではありません。
あなたがこの恋に何を求めているのか、そしてその代償として何を差し出そうとしているのか──
そこに気づくことこそが、本当の意味での“選択”なのです。
略奪愛が実ったとしても、その後に長く続く幸せな関係を築けるかどうかは、あなたの心の在り方に大きく関わってきます。
タロットが教えてくれる“本当の幸せ”とは?
略奪愛の中で悩んでいるとき、タロットが何よりも伝えようとするのは、「あなたがどんな未来を望んでいるのか」ということです。
-
愛されること
-
安心できる場所があること
-
誠実に向き合ってくれる人と人生を築くこと
もし、あなたが本当にこうした幸せを求めているのなら、カードは「略奪することが目的になっていないか」を問いかけてくるかもしれません。
「その人でなければダメ」という思いが強いときほど、一度深呼吸をして、自分の心に問い直してみましょう。
最後に:カードはあなたを責めない、ただ静かに映し出すだけ
タロットは、決してあなたを裁きません。
略奪愛をしているからといって、「間違っている」と決めつけることもありません。
ただ、カードはあなたの心と、相手のエネルギー、そして2人の関係の流れを、静かに、ありのままに映し出します。
だからこそ、
「どうしたらいいかわからない」
「この恋にどんな意味があるのか知りたい」
そんなときこそ、カードと一緒に、自分の内面を丁寧に見つめてみてください。
まとめ:幸せは「奪うもの」ではなく「育てるもの」
略奪愛というテーマは、とても繊細で、簡単に答えが出せるものではありません。
けれど、タロットを通してあなた自身の心と向き合うことで、本当に必要な選択は、きっと見えてきます。
あなたが愛した人との時間が、苦しみだけでは終わらず、たとえ結果がどうなったとしても、
「自分を大切にできた」「心の奥の声に耳を傾けた」と思えるような時間になることを願っています。
そして何よりも、「愛されるべき存在は、他の誰かではなく、あなた自身である」ということを、どうか忘れないでください。
