タロットカードに惹かれているのに、どこか「怖い」と感じてしまう。
そんな思いを抱えたまま、カードを前にして手が止まってしまったことはありませんか?
「不吉な未来を言われたらどうしよう」
「死神や塔のカードが出たら、不幸の予兆かも」
「占った通りになったら…と思うとこわくてできない」
そう感じてしまうのは、とても自然なことです。
タロットは神秘的な象徴で満ちたツールだからこそ、少し距離を感じてしまったり、未知のものとして構えてしまったりします。
けれども本当のタロットは、私たちを脅かすためのものではなく、心の深いところにそっと灯りをともす「やさしい鏡」のような存在です。
このブログでは、タロットに対して「ちょっと怖い」と感じている方に向けて、その不安をやわらげ、安心してカードと向き合えるヒントをお伝えしていきます。
怖いと感じるのは「未知」だから
タロットカードが怖く感じられる理由のひとつは、意味や象徴がまだよくわからず、「どう受け取っていいか分からない」状態にあるからです。
たとえば、「死神」「塔」「悪魔」など、強い印象をもつカードを見たとき、多くの人が「不吉なことが起こるのでは」と不安を抱きます。
でも実際には、これらのカードは「破壊と再生」「偽りの崩壊」「欲望との対話」など、人生に必要な転機や内面の気づきを象徴しているのです。
つまり、「怖いカード=悪いカード」ではありません。
それどころか、あなたが前に進むための大切なヒントが込められていることさえあります。
怖さの正体は「意味のわからないものへの警戒心」。
だからこそ、少しずつカードの意味を知っていくことで、恐れは次第にやさしさへと変わっていきます。
カードはあなたを脅かす存在ではない
タロットは「未来を予言する占い道具」として紹介されることが多いかもしれません。ですが、本来のタロットは未来を一方的に決めつけるものではありません。
タロットが映し出すのは、「今のあなたの在り方」や「心の流れ」なのです。
たとえば、つらい気持ちを抱えているときにタロットを引けば、それに呼応するようなメッセージが出ることがあります。
それはあなたが「今ここで抱えているもの」を、カードが代弁してくれているということ。
だからこそ、「今のままだとこの方向へ進みそう」という予測を知ることで、そこから別の選択肢を見つけることもできるのです。
タロットは、あなたの運命を固定するためのものではありません。
むしろ「気づき」「選択肢」「癒し」を与えてくれるやさしいツールなのです。
不安なときほど、1枚引きがおすすめ
もしもあなたが「まだ怖い」と感じているなら、まずは1枚引きから始めてみるのがとてもおすすめです。
今日はどんなメッセージを受け取りたい?
今の自分はどんな気持ちでいる?
そんな問いかけを心に浮かべながら、1枚カードを引いてみてください。
1枚だけなら、全体を俯瞰して読もうとしなくても大丈夫。
出てきた絵をじっくり見て、心に響いた部分だけを受け取ってみてください。
「このカード、なんとなく安心感があるな」
「この人物、私の心の中にいる誰かみたい」
そんな素朴な印象からでも、立派な“リーディング”です。
意味がわからなくても、最初は「感じる」ことを大切にしていけばいいのです。
怖いカードが出たときの対処法
それでも、どうしても「怖い」と感じてしまうカードが出たときは、次のように向き合ってみてください。
まず深呼吸をして、カードをじっと見つめてみましょう。
絵柄のどこが怖く感じられるのか。何が心をざわつかせているのか。
その“怖さ”は、もしかするとあなたの心の奥にある未解決の感情かもしれません。
タロットは、それを優しく浮かび上がらせてくれているのです。
たとえば、死神のカード。
怖く見えるかもしれませんが、これは「終わりと始まり」の象徴。
ある状況を手放すことで、新しい未来が開けることを告げてくれているのです。
怖いと感じるカードほど、実はあなたに必要な“気づき”を含んでいることがあります。
無理に受け入れようとせず、「今はよくわからないけれど、何か伝えたいことがあるのかな」と思うだけで十分です。
「自分を癒すツール」としてのタロット
タロットは、本来とても深い癒しの力を持っています。
自分の気持ちを整理したいとき、誰にも言えない悩みを抱えているとき――
カードはあなたの気持ちに寄り添い、言葉にならない心の声をそっと映し出してくれます。
不安な夜、ひとりの時間、ふとした空白の瞬間。
そんなときに1枚カードを引いて、自分の心と静かに対話する時間を持つこと。
それは、自分自身を大切にする行為そのものです。
誰かに評価されるためでも、未来を予言するためでもありません。
あなた自身があなたの声を聞くためのツールとして、タロットは静かに寄り添ってくれるのです。
怖い気持ちも含めて、大丈夫
最後にお伝えしたいのは、「怖い」と感じるあなたの気持ちも、大切な感性のひとつだということです。
心の奥にある繊細さや慎重さは、あなたが物事を丁寧に感じ取っている証。
無理に克服しようとせず、少しずつ、ゆっくりと、カードと距離を縮めていけばいいのです。
タロットは、あなたを裁いたり脅かしたりする存在ではありません。
怖いときは無理をせず、惹かれるときにだけそっと触れてみてください。
あなたがあなた自身と仲良くなりたいと思ったとき、
きっとカードたちは、やさしく扉を開いてくれるはずです。
まとめ
タロットが怖いと感じるのは、ごく自然なことです。
けれどその恐れの奥には、実は深い癒しと気づきが隠れています。
カードの象徴に少しずつ親しみ、1枚からはじめてみること。
怖いと感じたカードも、無理に読み解こうとせず、ただ「感じる」だけでも十分です。
あなたの感性を大切にしながら、タロットとの距離をゆっくりと縮めていってください。
やがてカードは、あなたの心に寄り添うやさしい友人のような存在になってくれるはずです。
タロットは、あなたを脅かすためではなく、あなたの味方として、そこにあるのです。
